皆さんこんにちは。
埼玉県を中心に栃木県・東京都・千葉県で、コンクリートの補修・補強工事を、茨城県を中心に構造物調査や土質・地盤調査を手がけるエムズアクトです。
建物を建てる時は、その土地の地盤調査を行うよう法律で義務付けられています。地盤調査の方法はいくつかありますが、その中で最も一般的なのがSWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)です。今回はSWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)の方法やメリットについて解説します。
■SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)とは?
SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)は、その名の通りスウェーデン発祥の地盤調査方法です。元々はスウェーデンの国有鉄道で、路盤調査をするための方法として使われていたものが普及。さまざまな建築現場で、地盤調査の方法として用いられるようになりました。
日本では1950年代前半、当時の建設省が堤防の調査に採用したことが普及のきっかけとされています。1980年頃には、ハウスメーカーを中心に戸建て住宅の地盤調査方法として採用。現在では、戸建住宅の地盤調査の最も一般的な方法になっています。
なお、かつては「スウェ-デン式サウンディング試験」が正式名称でしたが、2020年にJISが改正され、「スクリューウエイト貫入試験」に名称変更されました。日本では試験装置や試験方法は独自に発展し、対応する国際規格とは違うものになっていることなどが主な理由です。略称はSWS試験、もしくはSS試験のまま変わっていません。
■SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)の方法
SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)は、先端にドリル状の「スクリューポイント」がついた「ロッド(鉄の棒)」を、地盤へ垂直に突き刺して行います。ロッドには重りを載せることができ、その荷重やロッドの回転によって、ロッドを地盤に貫入させていきます。そして、ロッドの沈み方から地盤の硬さや締まり具合、地層構成などを判断するわけです。
一般的な大きさの建物の場合、その敷地の四隅と中央の計5ポイントで調査を行います。もちろん、規模の大きな建物や形状が複雑な建物(L字型など)の場合は、それに応じて調査ポイントを増やさなければなりません。また、1ヶ所だけ他のポイントとデータが異なる場合や障害物があって貫入できない場合、支持層が傾斜している場合などは追加調査が必要です。
調査結果の算定方法はなかなか複雑ですが、簡単にいうと「少し重りを載せただけでロッドが自沈するなら軟弱な地盤、ある程度の重りを載せてさらに回転させられるなら良質な地盤」と判断します。その性質上、ロッドを貫入させられないほど硬い地盤では調査ができません。調査可能な深さは約10mです。
■SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)のメリット
SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)は、最も普及しているだけあって多くのメリットがあります。まず、ボーリング調査など他の調査方法に比べ、費用が安価であること。調査にかかる時間も半日~1日程度と短く、依頼者の負担を抑えることができます。
これは簡易的な調査方法であるがゆえのメリットなのですが、だからといって結果の信頼性が低いわけではありません。SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)の結果は、地盤の強度を表す数値として最も使われている「N値」に換算できます。この「換算N値」は、N値とほぼ同等に扱うことができるため、信頼性は十分です。また、地盤の支持力(kN/㎡)も換算支持力(qa)として算出できます。
その他、狭小地や傾斜地、既存宅地でも調査が可能であること、ポイント数を多く取れるので地盤の変化を捉えやすいことなどのメリットがあり、さまざまな現場で役立ちます。土地の地盤調査を行う時は、まず選択肢に入る方法といっていいでしょう。
■戸建て住宅でも地盤調査は必須! 調査の依頼はエムズアクトまで!
SWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)は、戸建て住宅の建築でも長年活用されている地盤調査方法です。もちろんエムズアクトでも対応しており、豊富な実績に基づく高い技術力で調査を実施できます。家の建築やリノベーションのためにSWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)を行う必要がある時は、ぜひエムズアクトまでご相談ください。
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