皆さんこんにちは。
埼玉県を中心に栃木県・東京都・千葉県で、コンクリートの補修・補強工事を、茨城県を中心に構造物調査や土質・地盤調査を手がけるエムズアクトです。
建物を建てる時は、その土地の地盤調査を行うよう法律で義務付けられています。前回は、地盤調査方法の中でもっとも一般的なSWS試験(スウェーデン式サウンディング試験)について紹介しました。今回はSWS試験より登場してまだ日が浅い、「平板載荷試験」の方法やメリットについて解説します。
■平板載荷試験の方法と調査手順
平板載荷試験とは、地盤が支えることができる力の大きさ、支持力と呼ばれるものを調査する地盤調査方法です。ボーリング調査をはじめとした一般的な地盤調査方法ではできない、地盤に直接力を加えるという行為を行える、より信頼性の高い調査方法です。国土交通省が正式に認めていることからも、信頼性の高さが窺えます。
平板載荷試験は、調査地点に載荷板と呼ばれる直径30㎝の板を水平に設置し、現場の重機などを利用することで、数トンの荷重を載荷板に対して垂直にかけていきます。この荷重の大きさと載荷板の沈下量との関係から、地盤の強度を判断するのが基本的な原理です。
調査手順としては、まず調査する地盤を平らに整地し、載荷板と呼ばれる板を水平に設置します。次に、載荷装置と呼ばれるジャッキ・荷重計・基準梁、変位計等から構成される試験装置を組み立てます。
載荷装置が組み上がったら、いよいよ試験開始です。載荷装置を利用して、徐々に地面に力を加えていきます。土木の場合、3サイクル6段階、建築の場合、1サイクル5段階で載荷計画に基づいて段階的に大きくしていく試験を実施し、沈下量載荷面の状況を確認します。
■平板載荷試験のメリット
平板載荷試験の大きなメリットは、前述した通り直接地盤に負荷をかけられるので、信頼性が高いことです。より正確なデータが必要な時は、他の調査方法よりも効果を発揮します。また、騒音や振動が他の調査方法に比べて出にくいため、ご近所の迷惑になることもありません。
さらに、調査にかかる時間も、装置の設置から撤去までを含めて約5時間と、比較的短時間に抑えられます。この特徴から、プレハブをはじめとした簡易建物の地盤調査や、あまり時間をかけられない状況での調査には最適です。もちろん、大きな建造物の調査にも対応できます。
■地盤調査について
信頼性が高く短時間で調査できる平板載荷試験にも、デメリットがあります。まず、載荷板が小さいため、地盤の深いところを調べることができません。
地盤調査には平板載荷試験以外にもSWS、ボーリング試験があり、目的などによってそれぞれ向き不向きがあり、調査する場所によってふさわしい調査方法は異なります。エムズアクトは、豊富な実績に基づく高い技術力で調査を実施でき、最適な調査プランをご提案できるのが強みです。建物の新築やリノベーションのために地盤調査を行う必要がある時は、ぜひエムズアクトまでご相談ください。
<エムズアクトの施工事例>