構造物のひび割れ調査は長寿命化のためにも重要!必要性とひび割れの種類を解説

皆さんこんにちは。

埼玉県を中心に栃木県・東京都・千葉県でコンクリートの補修・補強工事を、茨城県を中心にコンクリート構造物の調査や土質・地盤調査を手がけるエムズアクトです。


近年の日本では、高度経済成長期に建てられた多くの構造物の老朽化が進んでいます。構造物の長寿命化を実現するためには、その状態をしっかりと把握し、必要に応じて補修しなければなりません。そこで重要になるのが、コンクリートの「ひび割れ調査」です。今回は、ひび割れ調査の重要性や内容をご紹介します。



■ひび割れ調査の重要性



マンションや橋梁、トンネルといったコンクリートの構造物には、大なり小なりほぼ確実にひび割れが生じています。コンクリートは圧縮する力に強い一方で引っ張る力に弱く、変形能力にも欠ける素材であるため、ひび割れが生じやすいからです。


ひび割れの原因や規模はさまざまですが、遠くからでもはっきり見える程度の大きさの場合は、もはや構造性能が確保されていないおそれがあります。つまり、いつ崩壊してもおかしくないということです。また、発見された時点では小さなひび割れでも、進行性の場合はだんだん大きくなっていく可能性があり、放置すると重大なトラブルにつながります。


そのような事態を防ぐためにも、ぜひ実施しておきたいのがひび割れ調査です。ひび割れの規模はどの程度か、原因は何か、進行性か否か、どのような補修方法が適切か……。こういったことを調査で把握し、必要に応じて速やかに補修工事を行えば、それ以上ダメージが広がるのを食い止められます。早期に重大な損傷を発見できるかどうかが、構造物の長寿命化の鍵なのです。



■ひび割れ調査の結果から、補修や詳細調査の必要性を判断


構造物のひび割れは、コンクリートが急速に硬化する打設初期に発生する「初期ひび割れ」と、打設してから暫く経ち、硬化が安定してから発生する「硬化後ひび割れ」に大別されます。それぞれがさらに細かく分類されるため、主な種類を確認しておきましょう。


・初期ひび割れ


初期ひび割れには、水の上昇・固形材料の沈降による「沈下ひび割れ」、十分に硬化しないうちに表面が乾燥することによる「乾燥ひび割れ」、型枠や支保工の移動・変形などの施工環境によるひび割れ、そして荷重や振動によるひび割れなどがあります。進行性でないひび割れも多いのですが、規模によっては建物の耐久性を低下させるため、油断はできません。


・参考写真:乾燥収縮によるひびわれ


・参考写真:支保工の沈下によるひびわれ


・硬化後ひび割れ


硬化後ひび割れには、疲労によるひび割れ、鉄筋の発錆によるひび割れ、コンクリート内の水分の凍結融解によるひび割れ、アルカリ成分と骨材中のシリカ鉱物との化学反応(アルカリシリカ反応、ASR)によるひび割れ、二酸化炭素が浸透してコンクリートが中性化し、鉄筋の発錆・腐食によるひび割れなどがあります。進行性のものが多く、注意が必要です。



このように、一口にひび割れといっても実に多種多様です。原因が一体何なのか、どこで発生しているのか、そして幅がどの程度なのかによって、必要な対応は変わってきます。たとえば、中性化が疑われる際には中性化試験、アルカリシリカ反応の可能性がある場合はASR調査を行うことがあります。


ここの判断を誤ると、修復したつもりでも十分な強度が確保されない可能性があり、さらなるトラブルにつながりかねません。ひび割れは適当に埋めればいいわけではなく、正確な調査結果に基づいて対処法を決めなければならないのです。



■構造物のひび割れ調査はプロに依頼するのがおすすめ!


構造物のひび割れ調査は、非常に高度な知識と技術を必要とします。基本的に、一般の方が自力で行えるものではありません。原因を正確に調べて最適な対処法を考案するためにも、ひび割れ調査はプロに依頼するのがおすすめです。


また、補修もできる業者に依頼すると、調査から補修までをまとめて任せられるため、とてもスムーズにひび割れを改善できます。ひび割れは目に見えないところで進行していることもありますから、表面上は問題なさそうでも油断せず、早めに調査を依頼しましょう。



エムズアクトでは、構造物のひび割れ調査から補修まで一貫して対応しております。確かな技術力とノウハウによって、どのような構造物のひび割れも確実にチェック。結果に応じて適切な補修を行い、長寿命化を実現します。保有・管理する構造物の寿命をできる限り伸ばしたい方、不具合が発生して不安を感じている方は、ぜひエムズアクトにご相談ください。


<エムズアクトの施工事例>

https://www.msact.info/works02